2001/09/13
毎週木曜日更新


美しいオブジェのような裸体・人形・天使・緊縛など、マニエリスムな世界を撮り続ける写真家 豊浦正明氏の作品。その独特の世界をご堪能ください。

廃虚的情景/Memento mori

朽ちた犬


vol.A-030

それは和泉(大阪府)の絨毯工場廃墟
奇跡的に誰にも荒らされず
死んだそのままの姿で朽ちて私を待っていた。

その部屋に足を踏み入れて
彼?を見つけた瞬間一瞬息が止まった。

部屋の真ん中に堂々と横たわり
荘厳で妖しく美しい
思わずフィルム1本撮りきった。

今の日本では死は徹底的に隠される
こんな見事に朽ち果てる自由は無い。

隠されるから死が現実感を持って理解できない
だから
死がバーチャルなモノになってしまう。


vol.A-031

ある日の事
モデル(二周りほど若い)を雑草の上で撮ろうとした
彼女の動きがどうもぎこちない。

「どうしたの?」と聞くと
動けば草を踏んでしまうので可哀想だと言う。

虫なんか見つけたら今度は
怖がって逃げまどう。

地面のない都会で育つと
雑草を踏みしめて歩くこともなく
沢山の虫たちを身近に感じずに育つ。
経験がないから対処できない。

私の子供時代
草をまき散らし駆け回った。

雑草を可哀想と思った事は一度もなかった
害虫を見つけると躊躇なく殺した。

でもご飯は一粒でも残すと怒られた
「お百姓さんが苦労して育てた物を粗末にするな!」と。
少し古くさいかな?!

私と同年代の人もそんなこと無かったと反論されるかも・・
まあでも事実! 結構わが家はスパルタだった と
思う。

拒食症の人は驚くほど食べる
でもそれが消化されることはない
誰にも知られずこっそり吐いてしまう。

私はその食物が可哀想だと思う
もちろん彼女達にも罪悪感があり
それに苦しめられている。

でも止められない
彼女たちも被害者?!なのだ。

虫も殺せない
殺生は他人任せ

できあがった製品としての
原型の解らない様な食べ物を胃に詰め込み
消化もせず吐き捨てる。

なんか違和感がある。

 


vol.A-032

 

話がずれてきた
経験の話だ。

人は経験により多くを学ぶ
死は隠され
私たちは死を間近にリアリティを持って経験できない。

そしてコンピューターゲームの中で、映画の中で
嫌と言うほどバーチャルな死を経験する。

これはやはり間違ってる気が・・・・・。


vol.A-033

まあ
そんな真面目な話の前に、

私は何故かそう言う物に惹かれる
動物の死体・骨・廃墟とか
崩れ落ち廃退した物達に・・・
なんだろう
自分でも解らない。

4枚目の写真は同じ廃墟で見つけた蜘蛛の死骸
結構大きい。

4〜5歳の頃
まだ家は五右衛門風呂だった
そして裸電球が1個だけ
風呂の四隅は闇に沈んでいた。

その闇と光の境界線に
大きな蜘蛛が1匹巣を張っていた。

何故か
それが取り払われる事はなく
いつまでも境界線で不気味に姿をさらして。
すごく怖かった。

この蜘蛛が死骸では無くもし生きていたら・・
逃げ出したかも・・たぶん。

死骸と言えば
宮崎 学氏の死骸ばかりの写真集
『死―宮崎学写真集』

おすすめです
是非ゲットして見てください。
「死 Death in Nature」http://www.clio.ne.jp/home/momonga/gall/si/index.html
「宮崎学写真館 森の365日」http://www.owlet.net/
でもこの写真集はすごく客観的に撮られていて
写真を見てると
現場に行って違う視点で撮りたいと言う欲求がむくむくもたげてきて
少し精神衛生上よくないのですが ・・私には。。


Copyright (C) 2001 Masaaki Toyoura All right reserved.


写真家
豊浦正明
m.toyoura@anet.ne.jp


【最近の活動状況】
ペーパーギャラリーTIDE (窓社:定価1600円)9月10日発売予定
豊浦写真研究室連載中!!
写真雑誌です!
http://www.mado.co.jp/tide/index.html
LOGUマガジン(発行/プール・発売/幻冬社:定価700円)
豊浦正明写真帳連載開始!
ちなみに新創刊の雑誌です! 

http://www.pool-magazine.com/logu/

【PROFILE】

1991年「muse」(細見画廊:東京)以降 東京・大阪・ロサンゼルス等個展多数開催。
写真集に、『ELYSION』(トレヴィル)『十年の記憶』(新潮社)などがある。
black+white ZOOMなど海外にも作品を発表。モデル常時募集中。
[豊浦個人HP企画中 ボランティアホームページ制作者募集]

BIOGRAPHY of MASAAKI TOYOURA

1984 Graduated from department of photography,
college of art,Nihonn university

ONE MAN EXHIBITON


1991 “muse"/Gallery Hosomi:Tokyo
1992 “emmuree"/Gallery Godante:Kobe・Tierrart:Tokyo
   “ELYSION"/Gallery Godante:Kobe
1993 “MASAAKI TOYOURA"/Gallery Godante:Kobe
1994 “angel's"/Gallery Hosomi:Tokyo・Gum Factory:Sendai
   “ANGELIC MUTATION"/Art Rush Gallery:Tokyo
1995 “angel's"/Gallery View:Osaka
   “ELYSION・ANGELS・La reminiscence de dix ans"/
   Todd Kaplan Gallery:Los Angeles U.S.A.
   “COLLECTIONS ANGES・La reminiscence de dix ans"/Prints Gallery:Kyoto
1996 “COLLECTIONS"/C'est Rare:Tokyo
1998 “BEHIND"/Gallery Le Deco:Tokyo
1999 “H・ART・CHAOS"/Kirin Plaza Osaka:Osaka
   “Automatic Lady"/Gallery Le Deco:Tokyo


GROUP EXHIBITION

1986 “Rakuchu Rakugai Zu"/FM TOKYO HALL・ROPPONGI WAVE:Tokyo
1987 “R・I・P"/Ginza Graphic Gallery:Tokyo
1990 “GROUP‘90"/Tokyo KodaK Photo Salon:Tokyo
1991 “PARCO PROMISING PHOTOGRAPHERS 3"/Parco Gallery:Tokyo
1992 “Angel part2“ /Gallery Godante:Kobe
1994 “Eroticism and the Nude"/Akehurst Gallery:London
1995 “Magnifigue la Luxure"/The 26th Aries Photpgraphic
Encounters:France
1997 “A CONTREVUES“/Le Havre:France

PUBLICATIONS

1993 “emuree"Treville Co.,Ltd
1994 “ELYSION"Treville Co.,Ltd
   “Le Musee noir"CD-ROM,Fujiyama Keikaku
1995 “ANGES"Kourin-sha Press Co.,Ltd
1997 “RASEN"Kourin-sha Press Co.,Ltd
1998 “H・ART・CHAOS"Kourin-sha Press Co.,Ltd


品常設ギャラリー
アートラッシュギャラリー:03-3770-6786
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Stage/9554/index2.html
ルデコ:03-5485-5188
http://home.att.ne.jp/gamma/ledeco/index.html


【写真集・ポストカード販売店】
タコシェ:03-5343-3010(通販可)
http://www2.pot.co.jp/tacoche/

【e-mail address】
m.toyoura@anet.ne.jp