マオマオ編集部員その2
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なんでだか、どうしても、まったくあきれるくらい、辞書・辞典・事典のたぐいに惹かれてしまう編集部員の所蔵ディクショナリー目録。ベタなタイトルは、編集長にネーミングされました。タイトル批判については当方で責任とりません。


001 『国民常識百科事典』

書 名:
国民常識百科事典
著 者:
成田成寿監修
出版社:
東京書院
初 版:
昭和36年
発行年:
昭和39年 /第14版
定 価:
1,300円
備 考:

仕事の資料と一緒に偶然入ってた年代物事典。つまりヨソ様からお借りしているもの。自分では半永久的に借りているものと思いこんでいる。かなりの年代物。きっと函があったはず。 入手方法:古本やでしかゲットできねーよなあ、と思ってたら、ありました。オンライン古本屋さんの目録に。スバラシイ。00.05.10時点ではまだ在庫目録にあり。チェックしてみてください。

かんがるー文庫 http://member.nifty.ne.jp/kangaroo/index.htm

 こんちは。このコラムでは、辞書マニアの編集部員その2が私的所蔵、公的所蔵、もしくは他人様の本棚からかっぱらってきた数々の辞書を紹介していって、おまけに自分の辞書目録もオンラインにつくっちゃうぜいという算段のきわめて私的なコラムです。辞書に興味のない人は、読み飛ばしてちゃってください。

 さて、この事典は仕事の資料一式を受け取った段ボール箱に入ってました。資料とは関係なくまちがって入ってたんですが、辞書好きなものでついつい先に読みふけること数十分。オモシロイ。読ませる事典でございました。美味しゅうございました。すぐさま隠匿。自分の本棚に入れちゃいました。T校長先生ありがとう。にこにこ。

 

昭和30年代の時代を映し出す事典

 昭和36年初版発行だけに、データはもちろん古い。あたりまえだ。しかしそれが結果的に当時の意識・価値観・流行・風俗をありありと映し出す事典という、またちがった価値を持った事典になってるんですねえ、いま読むと。


人類、ついに宇宙を征服す

 巻頭カラー印刷では、もちろん昭和なかばのカラー印刷のチープな味わいが楽しめます。しかも巻頭トップ1ページが、『人類、ついに宇宙を征服す』。どうです? 初版の当時、時代はガガーリン、そん次に月面着陸だ。ガガーリンの顔写真は掲載してあるけど、あとはすべてイラストで『人間宇宙船の内部構造』や『人間宇宙船回収経過推定図』なんが満載。ちなみに宇宙飛行士のことは、『宇宙人』と記述されています。このあとカラー、白黒巻頭ビジュアルは、『世界の国々』だったり『オリンピックの祭典』、当時の注目されていたトピックスに続きます。

 

現代用語事典の祖先かも?

 さて、この事典の特長は、巻頭だけじゃありません。監修者のことばにもあるように、編集の方針は『一般人の実生活に役立つもの』であり、『専門的にではなく、通俗的に、平易に、しかもズバリと』説明されているのです。50音順でしかない一般の辞書に不満を感じていた著者が、政治・経済・芸術など項目ごとに切り分け、しかも各項目の知識系列に従って配列してます。編集いわば、現代用語事典のハシリみたいなものかなあ。当時は斬新な編集手法だったのではないでしょうか?

『埋め草記事はみわけられるか』  項目タイトルも、
 『埋め草記事はみわけられるか』    (新聞と読者)
 『サンタ=クロースのいわれはどんなか』(キリスト教の常識)
 『脚本と台本とはどうちがうのか?』  (舞台と演劇)
 『ネオンはなぜきれいに輝くか』    (電気の性質)
などなと、知的好奇心くすぐるタイトルづけで、ぐっと辞書マニア心をそそります。もう、目次を読んでるだけで血湧き肉踊るってかんじですね。好奇心赴くままの質問にすべてお答えしますという編集姿勢がいい。きっとよい編纂者って、よい読者でもあるわけで、だからこそこういうユニークで読ませる事典ができあがるのです。てなかんじで、ダラダラと語りすぎちゃいましたが、この項目おしまい。