2001/1/30

YASUMI-YA店主 原田 紀

帽子屋YASUMI-YAの取り扱うお帽子作品と、日々のつれづれなるままの日記。


第7回【てやんでえベレー帽め】



ここ1〜2年、秋冬になると【ベレー】ばっかり、
かぶったり作ったりしてるような気がします。

ベレーといえば、いつの時代も根強い人気の
【定番】なのは確かなんですけど。
なんかベレーって、【習慣性】があるというのか、
慣れると手放せなくなってしまう何かが、
あるように思われてなりません。
もっと言うと【それ】なしでは物足りない、みたいな…

たとえば今は亡き、かの手塚○虫センセイの、
ベレーなしの顔って想像できます?
そういえば『ドラ○もん』の藤子F不二○センセイも、
ベレー帽の愛用者として有名でしたね。

そのせいかわかりませんが、どうもベレーをかぶってると
「漫画家?」とか言われがちなのはちょっと困りもの(笑)

余談ですが【ハンチング】という帽子かぶってるときに
「探偵?」って言うの、あれもやめて欲しいなー(苦笑)

話を【ベレー】に戻しまして、その魅力はなんといっても
【便利】かつ【かぶりやすい】こと。

具体的には、カジュアル過ぎずドレッシー過ぎず、
どんな服装にも合わせやすい。
普遍的なデザインなので、流行に左右されない。
ブリム(つば)がある帽子に比べ、主張しすぎないので
気負わずにかぶることができる。などなど…

とはいえ、そんな魅力たっぷりのベレーにも落とし穴が。
というか小粋なパリジェンヌみたいに(笑)
【さりげなく】【素敵に】ベレーをかぶるのって、
これがけっこう大変なんです。つーか手強い!

たまにフランス映画とかで、ギュッと耳が隠れるくらい
深くベレーをかぶった女の子を見かけたりしますが。
あれはあくまでも欧米人に多い【小造りな頭蓋骨】
だからこその「かわいい〜っ!」であって。

日本人にありがちな【扁平な造作】&私みたいな丸顔じゃ
ば〜ん、とした【ほっぺた】ばかりが目立って
「えーと、大福?」ってな印象になりがち(涙)
しかも、てっぺんに尻尾みたいな【ちょんちょろりん】が
くっついたベレーだったりしようもんなら…
【どんぐり】がヘタ(?)をのっけてるかのような、
笑うに笑えない様相を呈することは必至(泣笑)

なわけなので、じつはベレーって不得意な分野というか、
敬遠してた時期もあったりしました。
トライしては失望する、挑戦しては失敗の繰り返しで。
そうやって少しずつわかってきたベレー攻略のポイント

1、サイズではなく全体の直径が、少し大きめのものを選ぶ
 (ある程度ボリュームがあったほうが顔が小さく見える)
2、やわらかい素材でできたもののほうが良い      
(自分の顔かたちに合わせてアレンジしやすい)   

はたして【大福】や【どんぐり】に陥ることなく、
まるで自分の一部みたいに、ベレーをかぶりこなせる日が
いつか本当にやってくるのか?

やさしいのに難しい。
ベレーってそんなやつ。少なくとも私にとっては。



『YASUMI−YA商品カタログ』 #06



タイトル:みの虫シリーズ
素材:ウール100%
トリミング:なし
主な仕入先:新宿

というわけで大量に作ったベレーの切れ端が、これまた大量に集まってしまったので。
それらをパッチワークして作ったリサイクル・ベレーです。

普通の帽子用のフェルトと違って、ニットを圧縮したタイプのフェルトなので、 軽くてやわらか。作るのにもかぶるのにも扱いやすいし、ウール100%だから暖かさも保証付きです。

色も長さ幅もまちまちな残りフェルトを、ひとつずつつないで作ってゆくため、 同じものは2つと存在しません。つーか作れない(笑)
この帽子に使用したのは、とりあえず4〜5色。他にも数パターンの組み合わせ ができるほど、各色取り混ぜた切れ端があるので。いったい、どんだけベレーを 作ったのか、そしてこの先も作り続けるのか…考えるとちょっと怖いような。

合わせる色によって、イメージががらりと変わってくるのが、作ってて楽しい点でもあるのですが。かぶる角度で、見える色が違ったりして、それだけで印象が変わるのもおもしろいところ。その日の気分や服装に合わせて、かぶり方を工夫してみるのも良いのではないかと。

いろんな色が入っていて合わせにくそう、と思われるかもしれませんけど。形がシンプルなので、そうでもありません。ダークな色や長いコートなど、どうしても重くなりがちな秋冬の服装のポイントとして、アクセサリーがわりにかぶるのはどうでしょう?




原田 紀 ハラダノリ


【PROFILE】
YASUMI−YAの屋号で、
帽子・バッグ・ アクセサリー・服などを完全注文生産制にて 製作するかたわら、
道楽人生のらりくらり中。

【e-mail address】
mail@mao2.net